閑・感・観~寄稿コーナー~
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カヤックで10年かけ琵琶湖一周(山根 伸之)

2021.12.14

閑・感・観~寄稿コーナー~

 毎友会報2021年春の近況欄で趣味のカヌー(カヤック)について少し触れたところ、何人かからお問い合わせをいただいたので、少し書くことにしました。

 始めたのは会社を繰り上げ定年退職時に老後のことを考え、なにか趣味をと思ったこと。嫁からご褒美としてもらった退職金の一部を握りしめ京都笠置町にあるカヤックメーカー藤田カヌーに走りましたが、あれからまもなく18年。74歳になった今も飽きることなく続けています。

 カヤック遊びの良さは、フィールドさえ選べば意外と体力がいらないこと。仲間の女性の一人(70歳前)は、少し足が悪く、自分一人ではもうどこにも遊びに行けないと思っていた矢先にカヤックに出会ったとのこと。軽い力で水面の自分の思ったところに自在に行ける自由さは彼女にとって、人生感が変わるほどの衝撃だったそうです。もちろんもっとハードに遊びたい人には激流下りというのも待っています。

 ただ、この遊び、一人では少し難しい。ダム湖などで遊ぶ時のように出艇と着艇が同じ場所の場合はいいが、川下りで出艇地点まで車で船を運ぶと、着艇地点から駐車場所まで一人では戻る方法がない。と、いうことで私はもっぱらカヌーメーカーが開催するツアーに参加する方法で遊んでいます。残念ながらコロナ以来、このツアーが激減したため最近はカヌースクールでお茶を濁すことも多いのですが。

 近況欄に書いた「琵琶湖一周達成」については、一周235㌔を14区間に分割。長浜から彦根、彦根から柳川という風に2、3か月に一度ペースのツアーで漕いでいきます。あるコースを欠席などで一度逃すと次は2、3年先になることもあり結局私の場合は一周に10年弱掛かってしまいました。それでも昨年8月の達成時(三人同時達成)には仲間から盛大に祝福してもらい主催者からの表彰状も頂戴し感激しました。現在は二周目に挑戦中ですが、これまでに重複したコースも多く、今回は早く達成できるのではと思っています。

 カヤックの最大の楽しみは、全国各地の清流を旅することです。私の場合は資金力のこともあり、近場が多いのですが、四万十川、仁淀川、瀞峡、古座川、宮川、日置川など驚くほどの清流がまだまだたくさんあり、キャンプも兼ね皆さんと楽しんでいます。山陰海岸ジオパークの洞窟探検もおすすめ。カヤックでないと近づけないような断崖絶壁の下に開く無数の洞窟の中をヘッドライトを点け漕ぎ進みます。カヤッカーにのみ許された楽しみです。

 カヤックって若い人の遊びでは、と思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、その日によっては老人会の様相を呈することも。また、ご夫婦で楽しんでいる方もたくさんいらっしゃいます。皆さんもカヤックを始めてみませんか!

※私の知る限り大阪毎友会のなかにもお二人ほどカヤックを楽しむ方がいらっしゃいます。

                       (元広告連絡部、山根 伸之)

2020年6月の琵琶湖一周達成時=中央3人の左側が私

琵琶湖ツアーの休憩スナップ

私の雄姿?

山陰海岸の洞窟の中

琵琶湖にて