2020.11.18
閑・感・観～寄稿コーナー～
私こと、この夏、撮り貯めていました大和地方（奈良県）の花の中から３４８種の写真に短文を添えてまとめた電子書籍「図鑑・花さく大和まほろばの花々」（３７７ページ）を、喜寿の記念にアマゾンより出版いたしました。
退職後、ライフワークとして大和地方（奈良県）の花の写真を撮り、２０１０年花の写真集『大和くさぐさの花』（絶版）を自費出版しました。この紙本をもとに２２世紀アート社から声をかけていただき、写真の差し替えなど多少の手直しをして、電子書籍化に踏み切りました。
本書は大和の愛花集といったところですが、万葉の昔から継がれ来たった植生の花と、これから未来に向かう現存の植生の中で絶滅が危惧されている花に重きをおき、これらの花をちりばめ紹介したものです。また、平地の水辺から山岳の高所まで隈なく足を運び、植生の多様性に及んでいることが、一つの収穫になっていると思います。
最近、新型コロナウイルスによる自粛もあって、体力の衰えが著しく、山に登る自信と気力が失せ、もっぱら近場の平地で写真を撮っています。平地の花は外来種の圧倒的様相にあり（これも植生の多様性でしょうが）、グローバル化と地球環境の異変という世界的趨勢の現われの一端と再認識している昨今です。まずは、御礼と書籍案内まで。会員のみなさまにはご自愛のほどを。
（大阪本社写真部・岸根立身）
