閑・感・観~寄稿コーナー~
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エージシュート達成記(村田 征生)

2020.03.24

閑・感・観~寄稿コーナー~

 後期高齢者のゴルファーの目標は健康で楽しくプレーすることが一番で、加えて夢は「エージシュート」を達成することです。

 そのエージシュートは、18ホールを回る1ラウンド(パー72)で、満年齢か、それ以下のスコアでプレーすること。アマチュアでは75歳前後からやっとチャンスが巡ってくるが、なかなか難しい。

 それが、2018年(75歳)と19年(76歳)に2回達成できた。今回は感激も大きかった18年のラウンドを紹介します。

 8月27日晴。場所は山陽自動車道岡山ICに近い自宅から15分の岡山北ゴルフ俱楽部(パー72、5394y)。スポーツジム仲間3人(いずれも75歳前後)と「レディース&シニア友の会月例杯」に参加。朝から気温が上がり最高気温は35.2度。スタート前から暑さにバテ気味で、「エージシュート」なんて全く意識なし。

 1、2番は無難にパーオンして連続パーセーブ。3番は右ドッグレッグで前下がりの左ラフからの2打を7Iで奥4.5mにパーオンし、下りパットを決め、バーディー。4番パー3でもパーセーブし、「今日は調子がいいなぁ」と思っていたら、5番、6番で1m弱のパッとを外し、連続ボギー。しかし、気を取り直した7、8番はパーセーブでまとめた。ロングホールの9番は3打を右ガードバンカーにいれ、ボギー。前半は2オーバー「38」で、私にとっては上出来だ。

 後半、同伴者からは「村田さんがエージシュートしたらお祝いをしてあげる」とプレシャーをかけられる。池絡みの難ホールが多いので、「有り得ない」と軽く流す。10番は19.5mにパーオンしたが、3パットが出易い長い距離。不安がよぎるが、なんとか2パットで凌ぐ。

 11番、12番をパーセーブした後の13番(パー5)がエージシュート達成のキーホールになった。打ち下ろしの右ドッグレッグで、1打が右に飛び出し、高さ約20メートルの斜面を越え、OBゾーンの木の中に飛び込んだように見えた。念のため尾根沿いを歩いていくと、斜面下にボールがあり、確認するとマイホールだった。木か何かに当たり、落ちたのだろう。「ラッキー」と喜ぶ。パーオンは出来なかったが、2.3mを沈めパーセーブ。「OBがパーセーブになった。ツキがある」と確信。

 でも、これからが正念場。14番をパーセーブした後は15番はハンディキャップ2の難ホール。2打の距離が170y残り、これまでパーオンの回数が少ない。7番ウッドでカラーまで運び2.3mを寄せワンで決め、ピンチをかわす。

 16番、17番はいずれもパーセーブした後の18番は池越えのホール。これまでここで池に入れ、エージシュートを逃したことがあり、緊張感が漲る。まずユーティリティでフェアウエーをキープ。池越えの2打は残り距離が」150y。「奥のガードバンカーOK」で大きめの6Iで狙うと、奥カラーで止まり、得意のPWで1.5mに寄せワンパーセーブ。後半「36」のパープレーで乗り切った。

 最後の1パットを決めた瞬間、「とうとうやり遂げた」と感無量。同伴者の祝福も受けた。前後半のグロスは「74」。75歳6カ月より1打少ない。

 【エージシュート・データ】バーディー1▽パーセーブ14▽ボギー3▽フェアウエーキープ11▽パーリカバリー6▽パット31(1パット6、2パット11、3パット1)

 ちなみに2回目は2019年7月8日、毎日新聞中四国印刷のOBらで楽しんでいる「GG会」で達成。コースは1回目と同じ岡山北ゴルフ俱楽部でスコアは「76」。年齢は76歳5カ月だった。

 ゴルフ辞典によると、60歳を越えるゴルファーは国内に267万人(2015年)いると言われ、エージシューターは1500人と推定されている。ちなみに、日本人アマチュアでは95歳の男性が1572回(19年1月)の最多記録がある。

 私には、まだまだこれからだが、今後も健康を維持して、1打1打を大切にプレーして行きたいと思う。

(元姫路支局長・村田 征生)

 

エージシュートを達成した時のスコア(右)とゴルフ場に提出したアテストカード(左)