閑・感・観~寄稿コーナー~
SALON

養父市と但馬と(正垣 惟生)

2026.02.15

閑・感・観~寄稿コーナー~

 正垣惟生さんが近況報告で「故郷の(兵庫県)養父市(やぶし)会、但馬会の世話をしている」と書いてあったので、原稿をお願いしました。

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 何かと読めない町「養父市」国家戦略特区養父市。

 近畿地区で住みやすい街1位になったこともあります。

 兵庫県最高峰標高1510mの氷ノ山はトップクラスの自然の宝庫です。

  • まるで天から降るかの洋に流れ落ちる滝は落差98mと県下一を誇る名滝「大滝」。その荘厳で力強い姿と、滝にまつわる伝説などから「日本の滝100選」に選定されています。
  • 名草神社の三重塔は国指定重要文化財です。縁結びの神様、出雲大社に木材を送った代わりに、出雲から船で運ばれてきたのとされます。
  • 兵庫県養父市特産品「朝倉山椒」。徳川家にも献上された山椒の最高品。7か国への輸出実績が有り、フランスにも輸出。

◇歴史ある養父神社(但馬国三之宮)

 737(天平9)年にはすでに古文書に名を残す但馬最古の歴史を持つ養父神社は、古くから養父の明神さんと呼ばれていました。兵庫県下でも「養父神社」は有数の紅葉スポットとして有名です。秋になると全山が真っ赤に染まります。養父市在住のドイツ人の池田さんも、心が癒させる場所と言ってもおられます。

 養父神社は農業の神さんと知られ、養父市場は古くから但馬牛の中心地であり、現在でも近隣の大藪でせり市が開かれています。

 春には「4月中旬頃」に行われる「お走り祭り」は、養父神社から斎(いつき)神社「建屋」までの往復約40kmの道のりを、神輿を担いで練り歩きます。神輿がまるで走るように進むところから名が付いたと言われ、お走りさんと親しまれています。

 養父神社から150kgの神輿を20km離れた斎神社にお参りします。途中川の中を渡る姿は必見です。養父市にはええトコが沢山あり、お走りまつり、心癒される紅葉の神社、是非一度お越しください。

◇自慢のスポット

 養父市自慢のスポットを紹介します。青渓書院を創立した池田草庵に象徴される様に、教育熱心な土地柄でありました。

 草庵先生の弟子北垣国道氏は元京都知事のとき、琵琶湖疏水を指導しました。

 明延鉱山「日本遺産」は日本一のスズ鉱山として栄えました。

 野球では阪神タイガースの坂本誠志郎がいます。大阪の履正社高校から阪神タイガースに指名2位で入団しました。養父市「薮崎」出身。

 我が母校の県立八鹿高校の出身は、落語家笑福亭鶴笑氏。笑福亭松鶴氏に入門、パペット落語を中心に英語をはじめとして、現地の言葉で落語を演じ海外での落語日本文化の普及に努める。

 養父市は自然に恵まれているだけでなく、鉱山や養蚕で近代日本の産業を支えた歴史があります。大屋「中間」にはウィスキーの蒸留所を作り、ウィスキー造りを開始しました。

 養父医者と言えば「下手くそ医者」のイメージがあり、もともとやぶ医者は名声ゆえに利用され、いつか再び名医の代名詞なる日が来てくれたらと、年1回地域医療に尽力する医者をたたえる「やぶ医者大賞」を設けています。

 養父市の養蚕も、群馬県「富岡製糸場」との交流によって繁栄しました。日本の養蚕に多大な業績を残した郷土の偉人上垣守国氏、小説「忍法帖シリーズ」などで知られる山田風太郎氏、「マジック界のオリンピック」と称される「FISM2018」で3位になった片山幸宏氏、弁護士では元日本弁護士連合会会長の久保井一匡氏、大阪弁護士会会長の高階貞男氏などが八鹿高校の卒業生です。弁護士の高階叙男氏は高校の同級生です。

◆大阪但馬会

 「豊岡市、養父市、朝来市、新温泉町、香美町」の親睦を兼ねて年一回、大阪市・天王寺の天王殿(経営者は八鹿高校出身)で開催されます。

 世界的な冒険家植村直己氏も豊岡江原の出身です。なお、世界的なクライマーで登山家の山野井泰史氏は、植村直己賞を受賞されました。泰史さんは毎日新聞東京本社OBの山野井氏の息子さんです。

 但馬出身では、黒四ダムを指導した元関電社長の太田垣士郎氏は豊岡市の出身。移住者は女優の河合美智子さん、劇作家の平田オリザ氏。平田氏は豊岡市に大学を建設しました。

                (元大阪センター出向、正垣 惟生)