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日本高野連初の女性副会長に前大阪事業本部次長、辻中祐子さん=東京毎友会のHPから

2023.06.01

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 日本高校野球連盟で初の女性副会長が生まれた。辻中祐子さん(56歳)。毎日新聞社の前大阪事業本部次長兼大阪野球事務局長である。

 記者会見で、辻中さんは「(副会長就任は)女性だからという部分が大きいとは認識している。しかし、女性であることを意識して仕事はしてこなかった。男性の方と見えるものが違う部分があるかと思うが、そこは意識せずに、今までの経験を生かして高校野球のために頑張っていきたい」と述べた。

 辻中さんは大阪府出身で、春日丘高→同志社大経済学部卒。1990年4月入社。広島支局→特別報道部→運動部→2015年運動部デスク→2018年岡山支局長。その後、大阪本社運動部長→大阪事業本部次長。2021年から大阪野球事務局長兼務となり、センバツ大会の運営に携わってきた、と公表された履歴にある。

 駆け出しの広島支局時代の支局長、63年入社の藤田健次郎さん(私は大阪社会部で府警担当が一緒だった)にメールで問い合わせると、こんなエピソードを教えてくれた。

 《1997(平成3¥3)年のセンバツに広島県から2校出場しました。瀬戸内高校と広陵高校です。彼女に、初めての甲子園特派員を任せましたら、広陵高校があれよあれよと快進撃、ついに優勝してしまいました。彼女は、持っているようです。

 当時の広陵高校中井哲之監督はいまも監督を務め、いい人脈になるでしょうね》

 中井監督(60歳)はセンバツ優勝2回、今春のセンバツでは優勝した山梨学園に準決勝で敗れた。夏の甲子園でも準優勝2回。2022年4月、同校に発足した女子硬式野球部の総監督を兼任している。

 藤田元広島支局長の述懐は続く。《彼女に最初の転勤先を告げると、「運動部志望なので、辞めて他社を受け直す」との返事をされて困った覚えがあります。長い目でみれば実現するから、新しい職場での経験はムダにならない、となだめたことを思い出します。たしか6年目ごろ待望の運動記者になり、プロ野球やサッカーの取材をしていました。当時は女性が運動記者を志願するのは珍しかった》

 《運動記者の間にドイツ留学をして、サッカーの造詣を深めていたようですし、プライベートではサーフィンを楽しんでいると聞いています》

 そして《ぼくも一緒に飲んだことがありますが、アルコールに強いようです》とも。

 元副社長・大阪本社代表の迫田太さん(91歳)からメールが入り《北新地の居酒屋「ふ留井」の常連で、令和2年3月、私の米寿誕生日祝いを宮本二美生君が「ふ留井」で開いてくれた時、辻中さんも出席して祝福してくれました》と。

 「ふ留井」のますみ女将も、辻中さんの高野連副会長に、さぞ喜んでいることでしょう。

 ことしのセンバツでは、甲子園球場で女性マネジャーがノックバットを振るっている。初の女性副会長、辻中さんに高校野球のさらなる発展・改革に期待大である。

                            (堤  哲)

=東京毎友会のホームページから2023年5月22日

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