2021.10.03
先輩後輩
元主筆、木戸湊さんが提唱して、毎日新聞OBを中心に2015年正月から刊行を続けてきた同人誌『人生八聲』が、10月1日発行の28巻秋季号を迎えました。東京五輪・パラリンピックまで、という当初の目標を達成し、〝公式〟には、満7年の今回で幕を閉じることにします。この間、同人6人が鬼籍に入り、社会部旧友、小林弘忠さんと園木宏志さんともお別れしました。
ただ、「まだ書き残したことがある」「切りがいい30巻まで続けたい」という同人の意見もあり、29巻(2022年1月)、30巻(4月)まで有志で発行します。
主宰の木戸湊さんは、脳梗塞により平塚市の病院で闘病中です。28巻には、兄洸さんが「弟」と題して感謝の短文を寄せられました。元大阪運動部の長岡民男さんが1964年東京五輪の取材の思い出を寄稿し、その中で木戸さんに触れた部分がありますので、お二人の原稿を抜粋して再録します。
「弟」(一部略)
『人生八聲』の皆様方には大変お世話になりました。心より厚くお礼申し上げます。
湊の状態はあまり変わることなく日々が過ぎております。弟の妻、ゆたかも少しでも回復をと願い、懸命に努めております。コロナ禍で直接会えない昨今ですが、仕切り窓の向こうより、手招きして応えているそうです。
『人生八聲』も皆様のお陰で最終号まで発行して頂けました。感謝の気持でいっぱいです。
コロナ、ワクチン接種がすすめられていますが終息までには未だ時間がかかりそうです。
皆様方のご健康を心よりお祈り申し上げます。
誠にありがとうございました。
二〇二一年八月 木戸 湊の兄 洸
新幹線初乗り記 長岡 民男
(略)東京オリンピックといえば、五七年前の一九六四年、国をあげての大歓声に包まれたアジアで初めてのビッグイベントを忘れることが出来ない。長い記者生活の中で、あの体験は体の隅々までしみ渡っている。毎日新聞社は北海道から九州まで四本社の外勤部門、支局、通信部を総動員した四百人を超える陣容にスポーツニッポンの協力まで得て、世紀の報道にあたった(中略)。
東京の宿舎はメイン会場の国立競技場に近い千駄ヶ谷の将棋会館。夏を越し開幕が近付くと、各地から記者たちが続々と集まって来た。その中に今では「人生八聲」になくてはならない人がいた。和歌山支局から来た木戸湊さんだ。
将棋会館は将来の「名人」を夢見る若い棋士たちの修練の場である。何かと彼らのお世話になりながら国立競技場へ通った。ある日、表道路で木戸さんが一人の少年棋士とキャッチボールを楽しんでいた。そうだ。木戸さんは甲子園目指した高校球児だったんだなあ(以下略)。
28巻に寄稿している毎日新聞OBは以下の通りです(敬称略、原稿到着順)。
朝野 富三、高尾 義彦、斎藤 清明、さぎさか れん(本名山藤 廉)、長岡 民男、北畠 霞、高谷 尚志、吉川 泰雄、勝又 啓二郎、仁科 邦男
=東京毎友会のHPから2021年10月1日
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