2021.05.20
先輩後輩
イスラエルによるガザ地区への空爆が続いているが、それに抗議するデモ隊に大阪社会部旧友・奈良本英佑さん(79歳)の姿があった。
2021年5月14日(土)午後3時半過ぎ、東京メトロ有楽町線麴町駅近くの旧日本テレビ本社ビル跡前の交差点。デモ隊は、近くの在日イスラエル大使館を目指したが、警備の警察官に阻まれ、集会になったとみられる。
「ガザへの攻撃をやめろ」「殺すな」
「Stop War」「Stop Killing」
「SAVE GAZA」「Free Palestine」
手に手にプラカードを持ったデモ隊は50人ほどだ。
奈良本さんは、法政大学名誉教授。中東問題の専門家で、『14歳からのパレスチナ問題—これだけは知っておきたいパレスチナ・イスラエルの120年』(合同出版2017年刊)の著書がある。
同書の著者プロフィールによると、1965年から80年まで毎日新聞記者。退職後、プリンストン大学で中東史を専攻、1984年修士課程修了。独協大学非常勤講師などを経て、1991年から2021年まで法政大学教員。主な著書に『パレスチナの歴史』(明石書店2005年刊)、翻訳書は、G.H.ジャンセン『シオニズム—イスラエルとアジア・ナショナリズム』(第三書館)、Y.ハルカビ『イスラエル・運命の刻』(第三書館)など。
奈良本さんは、大阪社会部の吹田通信部員だったことがある。通信部は、北千里の毎日新聞独身寮の1階にあって、私は大阪社会部に転勤になって、この独身寮に住んでいた。通信部からよくピアノの音が流れた。ピアノは独身寮の備品とは思われないので、奈良本さん自身が持ち込んだものと思う。休みに通信部を訪ねると、美味しい紅茶を入れてくれた。京都生まれの穏やかな趣味人という感じだった。お父さんは歴史学者の奈良本辰也さんである。
大阪社会部の同期は、北村正任、田中良太、鳥越俊太郎、藤田修二、亘英太郎、高山義憲、葛西進司、高橋裕夫、山崎貞一らである。
連帯の挨拶に立った奈良本さんは、パレスチナの歴史を述べたあと、「イスラエルはガザ地区への攻撃をやめるよう」強く訴えた。
現地時間で翌15日は、イスラエルの建国でパレスチナ人が故郷を追われた「ナクバ(大破局)の日」にあたり、世界各地で抗議行動が行われる、と司会者が紹介した。
(堤 哲)
=東京毎友会のホームページから2021年5月19日
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