2020.06.10
先輩後輩
由利ちゃんのおしゃれな写真が、日本記者クラブのHPにあった。
2020年度の日本記者クラブ賞に、科学記者青野由利さんの受賞が決まった。6月22日に贈賞式が行われる。
《30年以上にわたり、科学報道の第一線で精力的に取材を続けてきた。生命科学から宇宙論まで科学の各分野をわかりやすく解説するだけではなく、「科学と社会との接点」を常に意識した姿勢も高く評価したい。特に週1回の連載コラム「土記」は、科学的視点を踏まえながら人間の喜怒哀楽が伝わってくる完成度の高い内容となっている。『ゲノム編集の光と闇』など単著7冊、共著・共訳9冊と新聞以外でも活発な執筆を続けている。新型コロナウイルス問題で科学報道の重要性が再認識されている時期でもあり、科学報道を牽引してきた業績を顕彰したい》
63歳と、新聞各紙にあった。毎日新聞の女性記者としては、1984年度の増田れい子さん以来2人目である。
日本記者クラブ賞は、元朝日新聞記者、東大新聞研究所教授・千葉雄次郎氏が自著『知る権利』の出版を記念した寄託金を基金として創設。第1回は1974度で長崎新聞朝刊コラム「水と空」の松浦直治氏に贈られた。
以下、毎日新聞関係の受賞者を振り返ると——。(肩書は当時、敬称略)
2018年度 「点字毎日」=1922年創刊以来、戦争中も休みなく発行を続けた日本唯一の点字新聞。毎日新聞創刊150年の2022年、創刊100年を迎える。
2014年度 山田孝男(毎日新聞社政治部特別編集委員)
2012年度 萩尾信也(毎日新聞社会部部長委員)
2010年度 梅津時比古(毎日新聞東京本社編集局学芸部専門編集委員)
2001年度 鳥越俊太郎(全国朝日放送「スクープ21」キャスター)=元サンデー毎日編集長
1999年度 黒岩 徹(毎日新聞社編集委員)
1997年度 牧 太郎(毎日新聞社社会部編集委員)
1995年度 山本祐司(フリーランス・元毎日新聞社会部長)
1993年度 古森義久(産経新聞社ワシントン支局長)=元毎日新聞サイゴン特派員
1992年度 岩見隆夫(毎日新聞社特別編集委員)
1990年度 諏訪正人(毎日新聞社論説室顧問)
1987年度 吉野正弘(毎日新聞社編集委員)
1984年度 増田れい子(毎日新聞社論説室特別嘱託)
1976年度 松岡英夫(毎日新聞社終身名誉職員)
1975年度 古谷綱正(東京放送ニュースキャスター)=元毎日新聞「余録」担当
【追伸】
牧内節男さんの銀座一丁目新聞「銀座展望台」に、日本記者クラブ賞を受賞した毎日新聞論説室専門編集委員の青野由利記者について、《青野記者が毎日新聞の採用試験の際、私は立ち会った、「東大薬学部の学生が記者になるとは面白い」と思ったことを思い出す》
さらに《彼女のコラム「土記」(6月6日)には武漢ウイルス研究所の主任研究員石正麗さんを紹介、彼女が「わかっているウイルスは氷山の一角。新たなウイルスの流行はいつでも起こりうる」という警告を載せている。
この「土記」の結論は「次のパンデミックはコロナとは限らない。国同士が対立している場合ではない」である。日本の政治家でこれほどの見識を持つ者が何人居るであろうか…》
青野さんは80年入社。東大薬学部を卒業した後、東大大学院総合文化研究科修士課程修了。1988~1989年フルブライト客員研究員としてマサチューセッツ工科大学に在籍している。
(堤 哲)=東京毎友会ホームぺージから2020年6月9日
(東京毎友会→トピックス)
https://maiyukai.com/topics#20200609-2
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