2021.05.25
閑・感・観～寄稿コーナー～
◇４月１日に開局３周年
６０歳過ぎの起業、FMラジオ局「ＦＭおおつ」はお陰様で２０２１年４月１日に、開局３周年を迎えました。コロナ禍でCMスポンサーが撤退するのが悩みの種ですが、「スイッチ付けたらパラダイス」をキャッチフレーズに２４時間放送中。
また、僕のような起業家を応援するため異業種交流を支援するBNIディレクターに就任してビジネスチーム立ち上げを行っています。
◇１２年ぶりの古巣リターン？
毎日新聞滋賀面に「はんなりはん」というコラムを、２０１９年１０月から執筆しています。当時１２年ぶりに古巣・毎日新聞に〝復帰〟したということで、半径５メートルがざわつきました。
きっかけは、竹中拓実大津支局長（現・京都支局長）と大津支局に居着いている同期の北出昭君が「新聞もラジオ同様、若い人があまり読まなくなってきたから、なんとかしたい」と言うてきました。「ラジオ同様」というのはちょっと親しき仲にもなんとかで、新聞読まれないのは君らの責任や、と言いそうになりましたが、僕も在籍していたから責任は決してゼロじゃない。
大学で教鞭を執って１０年を越えましたが、初めて教壇に立ったころは１００人くらいの授業で１０人程度は新聞を読んでいましたが、今や１５０人の授業で１人くらいしか紙の新聞を読んでいません。そもそも、自宅に新聞を引いていない（←ほぼ死語）のですから、４０～５０歳代の家庭の購読率はほぼアウト。これはなんとかせんと毎日新聞だけでなくこの国から新聞紙は消えてしまいます。本来新聞って楽しい読み物だったはずで、その方面だけに絞って僕がなんか書きましょう、ということになりました。
僕は大津育ちなので、当たり前ですがここ６０年くらいの大津市の変化は滅法強い。平野小学校運動会の歌にあるキンモクセイや、西の庄西町の駄菓子店「重兵衞」の名物ばあさんとか僕の原稿は自由空間をさまよい続けています。現在、過去、未来がもうグチャグチャです。
タイトルの「はんなりはん」は、京都言葉と皆が思っていますが、そうじゃない。京都よりはるか大昔に都があった大津の言葉と僕は勝手に信じ込んでいます。「先の戦争」は京都人は第二次世界大戦ではなく、「応仁の乱」（１４６７年）と言うて威張っていますが、そんなのちゃんちゃらおかしい。大津人にとって先の戦争言うたらそんなもん「壬申の乱」（６７２年）ですがなぁ。ポッと出の京都人、寝ぼけたこと言うてると琵琶湖の水止めるで。
閑話休題。はあはあ、少し興奮しました、年甲斐もなく。「はんなりはん」は、「落ち着いた華やかさがあり、上品に明るく陽気な人、あるいは天然でマイペースな人のこと」と僕は解釈しています。
僕は新しいもの好きなで、すぐ飽きるのに、このコラムはよく続いていると思います。とはいえ、最初は１週間に１回とか言っていましたが、１０日に１回になり、段々延びて今は２週間に１回のペース（やがて３週間…１ヵ月となる予定。笑）で落ち着いています。
コラム担当記者は北出昭君。あしらい写真の無い時は、横田詞輝君のイラストという強力なメンバーです。ちなみに北出君は京都弁が標準語と思てるポッと出の京都人です。そもそも京都人は……あ、また興奮しそうになりました。
最新の５月２２日付では、僕が３０年以上も使っているパソコンのアップル社について書きました。米国クパチーノにある新社屋「アップルパーク」（甲子園球場の２０倍の２６万平方メートル）の電力を１００％再生可能エネルギーでまかなうと、３年前発表していました。そして今年３月、アップルの製品を作っている世界１１０社も１００％再生可能エネルギーに切り替えると宣言した話を書いています。
これはすごいことです。約８ギガワット分のクリーンエネルギーが調達可能になる予定で、１１０社が実現するとCO2換算で年間１５００万トン分の温室効果ガス削減に寄与します。道路から毎年３４０万台以上の自動車を無くすのに匹敵します。
ＳＤＧｓのように達成できるかどうか分からない目標を素早く確実に達成させるため、影響力のあるアップルと協業する世界の先進的プロダクト企業が本気で１００％再生可能エネルギーを達成するのですから、福島の教訓を活かさず再び原発を稼働させようとしているどこかの国のエネルギー政策も大きく見直されることになると思います。そうでないと１００％再生可能エネルギーに取り組まない企業は世界の企業と協業出来ず、退場口に向かうしかないからです。
ブレザー襟に虹色のＳＤＧｓバッチを付けている企業人やリーダーの真価が本当に問われる事態が突然立ち現れたのです。スティーブ・ジョブズが望んだ世界の変革がジョブズが亡くなった後に実現されつつあります。面白くなってきたので「はんなりはん」でも随時紹介していきます。毎日新聞もポッと出のアップルに負けられません。世界に影響力のある発信を続けていかないと１４９年前に創業した意味はありません。世界を変えましょう。
（元編集制作センター 株式会社FMおおつ代表取締役 古田 誠）
