閑・感・観~寄稿コーナー~
SALON

サックス仲間とボランティア活動(瓶割 安良)

2020.02.02

閑・感・観~寄稿コーナー~

 30歳を過ぎたころ、某先輩からジャズを勧められ、最初のころはドラム、トランペット、ピアノ奏者のジャズを聴いていました。ある時、アルトサックス奏者のアート・ペッパーが演奏した「yoube so nice to come home to」聞いていて、アドリブが非常に心地よく、何回も聞いているうちに吹いてみたくなり、ヤマハのアルトサックスを購入しましたが、いつの間にか熱が入らず物置に。42歳の時、勤続20年賞与がもらえたので、高価な楽器は心地よい音が出ると思い、ほぼ全額使ってヤマハの楽器を下取りに出してセルマーの楽器を購入しましたが、この楽器もいつの間にか物置行きとなりました。

 58歳の時、60歳過ぎて何をしようかと考えていた時、指を動かしていたらボケ防止になると聞いたので、物置に眠っているアルトサックスがもったいと思うのも手伝って、この楽器を使ってボランティア活動をすることを決めました。早速、ヤマハの大人の音楽教室に入り、サックスのレッスンを今も受けています。今年で10年目になります。

 個人レッスンなので他の生徒さんとは顔も合わせたこともなく、どんな練習方法でされているのか、どんな悩みを持っておられるか興味が湧いてきて、その旨先生に相談したところ、毎年3月に開催されるヤマハ音楽教室の生徒による発表会後に、サックス教室の生徒全員に打ち上げ会しようと声をかけていただき、集まっていただいた方々とお酒等飲みながら交流を深めていく事になり、会を重ねるごとに親しくなりました。同じ先生に習っている方が近所におられ、毎年2回(6月、12月)の「勝手にライブ」に声をかけていただき参加しています。また、65歳で退職後、クリーンセンターのイベントに声がかかり、初めて10人の生徒仲間が参加。これがきっかけでグループ名『高槻TIES』(気楽に行こう)が誕生しました。TIESとはTake it eji の頭文字取ってつないだもの。     

 グループで活動するようになって今年で4年目。具体的には、各地区の福祉協議会主催もの、介護系施設、病院、敬老会、自治会のお祭り、食事会、商店街でのストリートライブ、勝手にライブなどなど。お声がかかれば演奏に伺っています。

 よく知っている歌謡曲、フォークソング、ポップス系、たまにジャズ系の曲を、お客さんのすぐ近くで生演奏しながら一緒に歌っていただいたりしています。涙を流される方もおられ、感動ものです。リクエストもありますが、即興演奏はまだ無理なので次回に演奏するようにしています。

 持ち曲も少なく、まだまだ腕も未熟ですが、皆さんが楽しんでいただけたらをモットーに日々練習の毎日です。

 個人レッスンの私にとって多くの仲間と一つ曲をパートに分かれて演奏する難しさと、うまく演奏できた喜びを味わうことができ、幸せ者と思っています。

(元印刷発送部・瓶割 安良)

 

デイサービスでの慰問演奏