2019.08.17
閑・感・観~寄稿コーナー~
1982年入社の井上康雄です。日本高校野球連盟へ出向という形で、高校野
球にかかわらせてもらっています。改めて高校野球の仕事を少し紹介したいと思
います。
2019年8月6日、第101回全国高校野球選手権大会が開幕しました。昨
年はセンバツが90回、夏の選手権が100回の節目を迎え、今年は次の100
年に向けて新たなスタートの年という位置づけです。ここ数年、高校野球は根強
い人気を誇り、夏はお盆を中心に早朝から満員札止めの状態が続きます。
センバツ、選手権とも、大会中は連日、第1試合前に球場入りし、最後の試合
終了まで甲子園に詰めます。私は観戦中心で大した仕事はしていません。しかし、
ご存知の方も多いと思いますが、大会は多くのボランティアによって支えられて
います。
特に、都道府県高野連の理事長経験者など15人ほどに、日本高野連が委嘱す
る本部委員(センバツは総務委員の名称)の先生方には頭が下がる思いです。期
間中、ホテル住まいで、午前5時か6時に球場入り。60歳台の体にムチ打って
炎天下で連日、チーム付きやネット裏で試合進行の手伝い、アルプススタンドで
スムーズな応援ができるよう補佐するなど献身的に仕事をされています。高校野
球が心底好きな方ばかりです。
今年、高校野球の登録選手数は前年より1万人近く減りました。少子化の中で、
サッカー、バスケットボールなど他のスポーツを選ぶ子どもも増えています。小
中学生の選手数減少は著しく、この傾向はしばらく続きそうです。日本高野連は、
毎日、朝日両新聞社とともに次の100年を見据えた「200年構想推進委員
会」を立ち上げ、甲子園大会での売上金を原資に、都道府県高野連を通じて全国
で小中学生を交えた野球教室などの普及、けが防止などの事業を展開してもらっ
ています。高校野球が衰退しないよう微力ながら協力していきたいと思います。
(日本高校野球連盟に出向・井上 康雄)