2025.08.03
閑・感・観~寄稿コーナー~
2022年11月に義母が亡くなり、福岡市南区の妻の実家が無人になった。庭の草取りや所用多く、年2回、各1ヶ月帰省することになり、釣り具の一部を置くことにした。
車の免許なく、公共交通機関利用の身としては、交通の便最優先。最寄り駅は西鉄大牟田線大橋駅。大好きな筑前相ノ島はバス→JR鹿児島本線→コミュニティーバス→連絡船と乗り換え多し。結局、荷物多い紀州釣りでは、バス→連絡船で行ける博多湾口の玄界島。荷物少ないキスの投げ釣りでは、西鉄電車→地下鉄→乗り入れのJR筑肥線利用に落ち着いた。
玄界漁港は西波止と東波止。東波止は真ん中辺りに沖に突堤が出ているが立入禁止で鉄柵が設けられている。下見の際、立入容易な突堤に入ってみたが、釣り座の安全性といい、潮通しの良さといい断トツの釣場。私は釣り禁止ゆえ行かないが、毎回、船を下りた釣人が先を争って入る。この突堤は先端部での釣りが航行の邪魔になることは理解できるが。それなら先端部に柵を設けて釣り禁止にすれば良いこと。付根に柵を設ける必要はない。警察官の居ない島で取り締りもないことは釣人に知られており、釣人が目指すのは理解できる。私が釣る東波止沖向きは一段高く幅狭いため、沖側に落水したり、内側に落ちても大けがの恐れある。安易な立入禁止は困ったものだ。
ネットで漁港の釣りを調べると、良型アジ狙いでの釣行が一番のようだが、アオリイカ、グレ、青物狙いも盛ん。港内最深部は11m。九州大学釣研の学生がクエ40cmを釣った投稿もあり、楽しめそう。
2023年帰省時
(10月23日)東波止の先端から50mほど手前、連絡船乗場の真向かい辺り。港内最深部と思える場所で紀州釣り。ネット下調べで水深11mのはずが5~6mしかなく大ショック。20~30m先、左右15m位を丹念に探るも6m以内、観念して団子を投げ続け、納竿1時間前にチヌ43cm。他はチャリコ1のみ。
(10月27日)北西風が強い予報。西波止のテトラの手前から港内向きなら、後ろの一段高い波止で風も和らぐし、追い風で安全との判断で釣行。浅い!正面から港口方向まで10~40mまで探るも水深3mちょっと。潮が下げてきたら3m切って万事休す。クサフグしか釣れず。10時に断念して釣場移動。強風で東波止は危険。診療所前の係留岸壁先の突堤へ。立ったらよろめく強風。水深10mあり、チヌに期待して団子投げ続けるも、中アジ(24~26cm)4、他はイソベラ3にチャリコ1.強風下釣人は私1人。地元の人は皆さん知っている。
(10月20日)前回の診療所前突堤。風で釣り辛かったが、水深十分だし、チヌ出るか確かめたく入る。前回は正面に投げたが、この日は右斜め沖、港内設置の生け簀手前狙い。頑張るもチヌ気配なし。中アジ12。イソベら4に小グレ1。私には邪魔ものの35cm前後のアイゴ3。
(11月3日)祝日で釣人多し。東波止沖向き、立入禁止の突堤の直ぐ先、沖側に設置の生け簀の左側に釣り座。水深9mほど。チヌ47mと43cm、グレ25~28cm4、キュウセン2にカワハギ1。天候穏やかで楽しめた。
2024年帰省時
(7月19日)東波止沖向き生け簀の左前。猛暑ながら天候不安定。午前中1時間位、猛烈な雷雨。合羽着込み、荷物を内向きに置き直して、他の2人の釣人とひたすら耐えた。雨上がり、外向きで再開。チヌ34cm。中アジ3にキュウセン2。あと一投と用意してたら、また雷雨。午前より酷い土砂降り。雷鳴の中、連絡船乗り場へ。ずぶ濡れになり、連絡船や帰途のバス座席を濡らしてしまった。
(7月24日)東波止沖向き生け簀の正面。予報より北風強く釣り辛かった。チヌ46.6cm、グレ29cm、キュウセン1。
(7月28日)前回と同じ、生け簀正面へ。猛暑かつ微風で完全耐暑体制の釣り。ファン付きベスト最高!チヌ47cmと42cm、キュウセン1。
(8月5日)生け簀正面。猛暑だが風あって何とか凌げた。チヌ36cm、キュウセン1。
(8月8日)前日にバスに乗って板付にあるキャスティング福岡店でイシゴカイを購入。
天神から地下鉄→JR筑肥線で佐賀県境直近の鹿家駅下車。駅前の鹿家海岸。海水浴場の表示あるが設備はなにもなく、地元の人が遊ぶ程度。この日は早朝から昼まで3家族延べ8人ほどの遊泳客。釣人と海水浴客と全く干渉せず。楽しく釣りできた。沖に遠投したらヒイラギばかり。キスの寄り場は40mほどと15mほどの近場。膝まで海に入り、体を冷やしながら釣って、キス47尾。ピンギスは1尾のみで天麩羅サイズばかりで楽しめた。
(8月12日)東波止沖向き生け簀正面。猛暑も適度な風でマアマア。キュウセン3にチャリコ1と振るわず。猛暑ゆえか釣人少なし。
(10月18日)東波止生け簀正面。クエ40cm、チヌ49cm、グレ30.8cm。オキアミ餌にクエが来てびっくり。道糸・ハリスとも2号で、あと2回クエらしき当たりでハリス切れ。この後の釣行はクエ狙いに無理することに。チヌも玄界島での私の最長。グレも波止釣りで30オーバーはなかなか出ない。
(10月21日)東波止生け簀左前。道糸5号。ハリスは2号ダブルで結んで、クエがきたポイントと同じ、波止から12mほどの近場に投入。1回だけそれらしき当たりあったが、走られ根に入られて糸切れ。キュウセン他に終わる。チヌなし。
(10月24日)東波止生け簀正面。この日は前々回、クエ釣ったポイントを攻めるも不発。キュウセン他に終わった。
(11月5日)東波止生け簀正面。チヌ42.5cm。
(11月12日)東波止生け簀左前に入るも大フグばかり。10時までいろいろ工夫するも大フグ以外なし。海底はフグばかりの感じで諦め、港内突堤に移動。こちらはフグ居らず紀州釣りを楽しめたがチヌ出ず。キュウセン他のみ。
2025年帰省時
昨夏の猛暑を考え、帰省を1ヶ月前倒し。梅雨明け前に神戸に戻る作戦。まさか6月中に梅雨明けるとは。
今冬、気温の低い日が続いた後、海水温も下がり、明石では例年の最低水温より2℃ほど低く、魚が仮死状態で浮く寸前の水温。水温上昇も遅れ、春先の釣りは低調だったため、玄界島に期待大だった。しかし、低水温で海藻繁茂し、かつ春先に荒れが少なくて底藻が切れておらず、70cm位の海藻がびっしり。紀州釣りには厳しく、色々工夫してチヌに餌を届けようとするもあたわず。残念だった。
(6月20日)東波止生け簀左前。中アジ2、シオ(カンパチ仔)1,キュウセン3匹他。
(6月27日)東波止生け簀正面。グレ26cm、キュウセン3匹、イソベラ他。
(6月30日)前日にバスで釣り具のポイント福岡店に行き、イシゴカイとアオイソメを購入。
天神から地下鉄→JR筑肥線で大入駅下車。駅前の大入海岸で膝まで海に入り、体を冷やしながらの投げ釣り。中遠投は底藻切れておらず、釣り難い。近投では反応なく、70m辺りの藻の中からキスを引きずりだす感じ。キス25尾に終わり、しかもピンギスが4割。猛暑の中、厳しい釣りだった。
(7月3日)港内診療所前突堤。中アジ3,キュウセン2,イソベラ他。
(7月8日)東波止生け簀左前。中アジ2,シオ1,キュウセン2,チャリコ他。
博多湾口の玄界島は西側の糸島半島西ノ浦岬と東側の志賀島を結んだ線より少し沖。島の南にある玄界漁港がちょうど線上で、島は沖を流れる対馬海流と博多湾に出入りする潮流の中にあり、釣り環境抜群。
潮にもまれた魚はとても美味しく、キュウセンは雄のアオは25cm前後、雌のアカは21cm前後と型良く、中アジも23~26cmで3枚に下ろしたものを寿司に。3尾ならニギリ6貫。チヌは薄造りに刺身、カルパッチョ、フライ、煮つけ、塩焼き。料理も楽しめた。
今年7月神戸に戻る間際、家内の実家に義姉一家が越すことが決まり、急遽、釣り具を神戸に送り返した。以後は所用あればホテル泊での帰省になる。3年間に玄界島で紀州釣り18回、糸島にキスの投げ釣りで2回。神戸にいるときと同程度の頻度で釣りを楽しむことができた。
(元統括管理部、田尻 徹夫)