2020.01.14
閑・感・観~寄稿コーナー~
2019 年9月、早期退職制度を利用し、58歳で記者生活に別れを告げました。親子ほど年の違う後輩に仕事で遅れを取ることが大きくなっていて、常々「潮時かなぁ」と思っていたからです。
でも、再就職の当てはありませんでした。広島支局を去って神戸の自宅に戻り、出勤する嫁さんを玄関から送り出す。そんな日々を送るなか、ふと思ったのが「島で暮らして体験記を書こう」という突拍子もない考えでした。
広島支局次長の平川哲也さんに電話すると、「そりゃ、面白い。実現しましょう」と色好い返事。広島だけでなく、島根、香川の知人にも片っ端から連絡を取り、広島県福山市内海町の「マルコ水産」にたどりつきました。
漁業経験ゼロの僕ですが、「体験記をつづりたい」というアピールが功を奏したの
でしょう。10月10日に面接を受け、11月15日の採用が決定。住宅は兼田敏信社長自らが探してくれました。
マルコ水産は、広島県内最大手の海苔養殖業者です。僕に何が出来るのか。毎日新聞広島面で、12月から「元やんの海苔師修業」を連載中です。この欄でも、随時体験をつづらせていただきます。
(元広島支局、元田 禎)
格好だけは一人前の僕(右から2番目)。右隣が兼田敏信社長=2019年11月、マルコ水産で