閑・感・観~寄稿コーナー~
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Shall we danceで社会貢献?(石田 康二)

2020.01.04

閑・感・観~寄稿コーナー~

 社交ダンスを始め20余年。50代、50代はアマチュア・ダンス競技大会にも出場。上位級のA級にも昇級でき、退職後はこの経験と余暇を活用して、現在も20人余りのシニアにダンスの上達法や華麗に踊るためのテクニックなどを個人指導、ダンスの楽しさを教えています。

 音楽を聞きながら体を動かすことは健康長寿に欠かせぬ健康法であり、認知症予防にも効果大。介護費・医療費の負担が大きくなっている昨今、シニアを元気にすることは、この費用削減にも少なからず役に立っているのでは?との思いでやっているのですが、いかがでしょう?

 社交ダンスを始めたきっかけは、皆様よくご存じの映画「Shall we dance」の影響が大きかったと思います。平成8年に役所広司、草刈民代の主演でヒットし日本アカデミー賞を独占したハートフルな、あの映画です。

 地方勤務を終えて本社勤務になり少し落ち着いてきたころでした。「50の手習い」として何か健康的で体を動かす趣味を~と考えたのがゴルフと社交ダンス。両方やるのは経済的にも時間的にも厳しいし、趣味の世界くらいは会社の人間関係を離れて自分の時間を充実させたい、と「社交ダンス」を選択したのです。

 社交ダンスにモダンとラテンがあることや、モダン種目には、ワルツ、タンゴ、スローフォックストロット、クイックステップ、ヴェーニーズワルツがあることなど全く分からないまま「団体レッスン」を週1回はじめたのです。

 社交ダンスの世界は、女性より男性が少なく、男性は引っ張りだこ。少し踊れるようになればちやほやされ、気をよくして競技会に出るようになりました。正に映画「Shall we dance」の世界です。

 アマチュア選手として参戦し始めた56歳の時、悪性リンパ腫を発症。入院治療し寛解しましたが、12年後に再発。その翌年の2017年にも再々発し12月に幹細胞自家移植をして病気の方は無事、寛解となり、退院2年を経過した今も順調です。(競技会は再発が続いたのを機に引退)

 ダンス指導は、大阪市内のスポーツセンターや公民館で開かれるダンス・パーティー会場で行っています。60代から70代までの元気なシニア女性ですが、中には80代の女性も。その人の体力・技量に合わせて教え方を変えます。50代という中年から習い、苦労し、いっぱい失敗もした私だからこそ教えられる事があります。

 この経験を生かしホールド(組み方)からウォーク、体の軸をスムーズに移動させるための股関節やひざなどの使い方など丁寧に教えていきます。また、趣味で始められた訳ですから、先ずは、踊ることの楽しさを実感していただくのも私の役目だと考えています。「加齢に負けずに華麗に踊るために」参加されているシニアの皆さんは、若々しく健康的でやりがいがあります。

 趣味が古希を超えても役立つとは思ってもみませんでした。お陰様で充実した日々を送ることができています。

(元グループ推進本部・石田 康二)

 

競技会でのタンゴ
競技会でワルツを踊る