2025.02.28
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戦国時代の寺内町に原型を持つ奈良県橿原市の今井町。戦乱をくぐり抜け、中世末期の姿をいまに伝えるその町並みは全国最大規模で、近年、古き日本の面影をたずねる観光客でにぎわっている。
南大和地方の西南にある今井町は東西約600㍍、南北約310㍍。町内に建つ約760戸のうち8割近くが伝統的建造物、その数約500戸は全国最多だ。1993年に重要伝統的建造物群保存地区に選定されたほか、9件が国重要文化財に指定されている。
中世半ばまで興福寺領だったが、戦国期に本願寺顕如が一向宗道場を開いた。道場主になった今井兵部房は周囲に環濠と土塁を築き、寺院・今井御坊(いまの称念寺)を中核に寺内町をつくり、地域市場の中心として栄えた。しかし、石山合戦で本願寺が織田信長に屈すると、今井氏も降伏。その時、信長に自治権を認められ、以降、自由都市として「海の堺」「陸の今井」とうたわれるほど繁栄、金融業者や東南アジアとの交易商も出現した。
その後も環濠城塞都市として防備をかため、大坂夏の陣(1615年)では豊臣方を撃退、無傷で残った。江戸時代、郡山領を経て幕府の天領になるが、町方支配が認められ、大名貸しの豪商なども現われ、「大和の金は今井に七分」と栄華を誇った。町方支配では町掟によって外部との行き来を監視、防火体制も厳重を極めた。しかし、明治維新後、大名らへの貸金が無効になるなど衰退、幕末からの大和絣生産も頭打ちになり、静かな住宅地としてひっそりと存続した。
それが戦後まもなく、火災に遭わずに奇跡的に残った歴史的町並みが建築史家らによって再評価され、1957年に江戸初期の棟札を持つ今西家建物が国重文に指定された。75年には西ドイツでの国際記念物遺跡会議(イコモス)で日本人研究者が「ヨーロッパの自由都市に比すべき中世都市・今井町」としてスライドで紹介、国際的にも注目を集めた。
民家は戸建てと長屋からなり、多くが本瓦葺きの低層の2階建て。壁は土塗りの防火構造で、全体として重厚な外観だ。橿原市によると、今も約1千世帯2千人余が暮らしている。最近は電線類の地中化も進められている。
見学の後、昼食兼交流会を予定している。
日 時 2025年4月16日(水曜)
集合時間 午前10時半
集合場所 近鉄大阪線・橿原線大和八木駅改札口
会 費 3000円(交通費各自負担)
会 食 場所は選定中
交通案内 近鉄大阪線はJR環状線と接続する鶴橋駅からの乗車が便利。9時33分発・伊勢中川行か、9時52分発・名張行の急行に乗車下さい。
◆参加される方は3月末までに下記へお申し込みください。
野路 光雄 電話・FAX 072・635・6825
携帯電話 090・8142・9537
瓶割 安良 電話・ FAX 072・675・3669
携帯電話 090・1897・6521
山梨 博 携帯電話 090・7573・4806
携帯メール cumpaℓ444@gmaiℓ.com