2019.10.12
元気に集まりました!
毎日あゆみ会の秋の日帰り行事「岸和田城とだんじり会館」は10月3日開催、ご夫婦2組を入れて22人が参加、城下町のまち歩きを楽しみました。歴史のあるこじんまりとした岸和田城と史跡の残る城下町、300年の伝統を誇る勇壮なだんじり祭りの資料館などを見学しました。
地元・岸和田生まれで「だんじり」と共に暮らしてきた会員の六尾清治さんと内田年男さんに、ガイド役を引き受けて頂きました。概略説明を受けた後、まち歩きマップを手に駅前通商店街からスタート。商店街はだんじりが通れるように天井が高く、2階の窓から見物出来るようになっていました。朝ドラの「カーネーション」のモデル・小篠綾子さんの生家が「おばんざいアヤコ食堂」としてリニューアルされていました。旧国道26号線から岸和田市役所前のこなから坂へ。六尾さんから「だんじりが城の鎮守神の岸城神社へ宮入りのため次々と急坂を一気に駆け上る風景は見応えがあり、だんじり曳行の見せ場です」と祭りの様子を再現するような説明がありました。
坂を上がると周囲を掘に囲まれたお目当ての岸和田城の天守閣が風格ある姿を見せていました。岸和田城は資料によると楠正成の一族、和田高家が築いたと言われ、歴史のある城。秀吉の叔父の小出秀政が城主になり、徳川時代には岡部宣勝が入城、13代にわたり6万石の岸和田藩として栄えました。明治の廃藩置県により廃城となり、昭和29年に3層3階の天守閣が再建されました。
天守閣に上ると、あいにくの曇り空のため淡路島と関空連絡橋がぼんやりとしか見えませんでしたが、眼下には岸和田の町並みが望めました。真下には一風変わった形の国の名勝・八陣の庭がありました。この庭は昭和28年に造園家の重森三怜により作庭されたもので、諸葛孔明の「八陣法」をイメージして造られ、上段には「大将」の石組みを中心に、大将を守るように8つの石組みが配置されています。陣営は守りの形で平和への願いを込めているとのことです。庭に降りて天守閣をバックに記念撮影をしました。
この辺りからぽつぽつと雨が降り出してきましたが、だんじりが宮入りしてお祓いを受ける岸城神社へ参拝しました。この後は隣接する市指定の文化財・五風荘の和風レストランで美しい庭園を見ながら昼食をとりました。旧寺田財閥の別邸で2500坪の広大な敷地には3つの茶室や回遊式の庭園があり、かって紡績業を中心に繁栄を極めた寺田家の財力の豊かさを示しています。手の込んだ和食をつつきながら、近況報告など賑やかに交流を深めました。残念ながら雨のため庭園を散策することが出来ませんでした。
次いで「だんじり会館」へ。入館すると2階には現存する最古の巨大な「だんじり」が置かれ、圧倒されました。3階から4階はだんじりのすべてがわかる飾り物や提灯などが展示され、大屋根に乗ったり、鳴り物をたたいたりする体験コーナーもありました。1階のマルチビジョンでは、だんじり祭りのやりまわしなどの迫力ある様子が映され、祭りの雰囲気に浸ることが出来ました。
さらに蛸地蔵天性寺へ。住職さんから「蛸地蔵縁起」の巻物を開きながら、天正年間に岸和田城が根来の雑賀衆に攻められ、大蛸に乗った法師と数千の蛸が敵兵を倒し、危機を救った。濠の中から地蔵菩薩像が現れ、城内に別殿を造りお祀りをしたという話を聞きました。この後、健脚組は古い町並みが続く紀州街道まで足をのばし、久しぶりにまちあるきを体験した一日でした。
(毎日あゆみ会事務局:野路 光雄)